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お正月に実家の父の書斎から5冊持って来たうちの1冊。

田辺聖子の本はOL時代に何冊か読んで以来。

関西弁が小気味いいのよね。

タイトル見ておおよその予想はつくと思います。

帯には

『魚が水にしか棲めないように女の生きる場所は家だけなのでしょうか。』

と書いてありました。

そんなこたぁございません。

でもこの本が書かれたのは25年くらい前なので、今よりは既婚の女性の位置が違ってたかな。

何か特別事件が起こったりするわけじゃなくて、主人公(40代専業主婦)の目からみた家族の話と、中盤からある男性と知り合ったことで水を得た魚のように生き生きと変わっていく様を描いてあります。

ちょっと脱線します。

結婚した夫婦二人共が職場の後輩という友人がいます。

付き合ってた頃は彼がすっごくマメで 彼女と一緒に休み毎に自由が丘や渋谷を闊歩してたのに 結婚するや否や休日はテレビ見てゴロゴロ・・・どこにも行かなくなった、ていうのを彼女から聞いて、

「え~っ! あのH君が!!?」 と耳を疑ったものでした。

「もう、ジュリアさん、なんとか言ってやってくださいよお~!」

と泣きつかれたこともあったけど 私にはそんな力はございません。(苦笑)

うちのダーリンは 付き合ってた頃から全くと言っていいほど変わってません。

ほんと、こんな人も珍しいんじゃないでしょうかね。

今でもいっぱい 『愛』 を感じながら暮らしています。

・・・・ それって人類愛か。(爆)

この本の主人公も夫への不満を持ってるけれど それは幸せの範囲内のものと受け入れてるみたいです。

主婦って・・・女って・・・

共感できるとこ、できないとこ 色々かなぁ。


読み終わってふと思ったのは この本が父の書斎にあったってこと。

これは男性が読む本ではないような・・。

父は、結婚してからもずーっと働いていた母に もしかすると家に居てもらいたかったのか・・・?

なんて・・・・今は亡き父の心の奥を垣間見た思いでした。

1冊の本から 実にいろんな想像の種がこぼれ出すなぁ。