音符今日のシネマ音符・・・名もなきアフリカの地で

2001年 ドイツ映画


77aad833.jpg
すごくよかった。

何故いままで観なかったんだろう。

2002年にアカデミー賞 外国語映画賞を受賞。

ドイツでのユダヤ人迫害については 色々な映画で取り上げられている。

日本で、のほほんと暮らし、しかも戦争を知らない私たちがどんなに想像してもしきれない、想像以上のひどい場面がきっとあちこちであったと思う。

これはそんなユダヤ人のある家族がドイツを離れ、アフリカで過ごす時間を描いている。

弁護士として腕をふるっていた父親も 今ではアフリカで農夫として働いていた。

やっとの思いで 愛する妻と娘を引き取ったが 本当ならば幸せに暮らせるはずの家族の歯車が狂いだす。

裕福に育ってきた母親が 痩せた土地の何もないアフリカで住むのは想像以上だった。

「ドイツに帰りたい。」 と考えるのは当然かもしれない。

そんな中で癒されるのは 娘レギーナの存在です。

土地の人間ともすぐに馴染み、どんどんアフリカが好きなっていく様子が 画面越しにも伝わってきて救われた。

自分が生まれた土地を捨て、親兄弟を捨て、生きるために戦う。

「私だったらできるだろうか」 ・・・ずっとそんな風な思いを胸に抱きながら見た映画でした。

この中で一番成長し、強くなったのは あんなにドイツに戻りたがっていたお母さん。

やっぱり女って強いのね。